Planet masaka played list
Naxos Music Libraryで聴いてPlanet masakaにメモした最近の曲と2008年からの月別リストです。
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高橋悠治:
めをとうし
(竹田恵子+高橋)
小熊秀雄の童話を素材にしたPf+語り歌いによる音劇。林光の「賢かった三人」は宮沢賢治のテキストにSax+Guit+Accrd+打たくさんのアンサンブルと語り歌い。自由な音楽でよいのだけれど何度も繰り返して聴くにはちょっとお話が辛いかな。ALM Records ALCD-7106 () -
スリーネ・F・ヘレナバレーナ:
夜
(青木涼子+エリック=マリア・クテュリエ)
古今集「君や来し我や行きけむ」を能の謡にのせスルポンなどで夢というか孤独の情景を描くVcが支える。ジェイミー・マンの「四」は五度ドローンからグリッサンドでずれて軋み始めるVcに伊藤晴雨によるテキストが重なる。トーマス・ヴァリーの「能に注ぐ5つの眼差し」はオウィディウスの『変身物語』を、アンナキアーラ・ゲッダの「物の怪」は源氏物語の「夕顔」を、ヤニス・ペトラスケヴィチの「月」は芭蕉の「やすやすと~月の雲」「雲をりをり~月見かな」の2句を、それぞれ素材に変幻自在のVcとともに。ALM Records ALCD-131 () -
伊福部昭:
シンフォニア・タプカーラ
(ドミトリ・ヤブロンスキー+ロシア・フィル)
さらに「リトミカ・オスティナータ」と「SF交響ファンタジー第1番」の組み合わせ。はり今日はこれを聴かねばというわけで、十数年ぶりに。懐かしい音で旋律の組み立て方などなるほどというところもあるが、変拍子リズムが不消化でバラバラなのには閉口する。酔っ払って歌う即興の字余りという自由さではなく、変拍子という規則に合わせようとして外れてしまっているだけのような。やはり大楽必易とはいかないか。Naxos 8.557587 () -
サルヴァトーレ・シャリーノ:
ベルクソンの時計
(若林かをり)
Flに息を強く吹き込んだあと吸い込んで口笛のような音を鳴らすのかな。「さようなら 風の家」はさまざまな息音、「死の太鼓」「どのようにして魔法は生み出されるのか?」はホールトーン、「遠景のオーラ」はE音を中心に長く漂う。「フェニキアのイメージ」は鋭い息混じり単音、「三美神が花開かせるヴィーナス」は口笛のよう、「ヘルメス」は強音のあとハーモニクスか。「雲に捧げられたテキストで」は奏法不明の原始的な音、「アトンの光輝く地平線」も吸気?「風が運んだ対蹠地からの手紙」は鋭く「歓喜の歌」はあぶくのように。超絶技巧というより超奏とでも。ALM Records ALCD-128-29 () -
武満徹:
マスク
(アレクサンドラ・ヤノフスカ=トカチ+ウルシュラ・ヤニク=リピンスカ)
2Flが仮面の無言劇のように寄り添いあたりを伺いながらそろりと忍び足で歩みつつときどき素早く動く。「ボイス」は独奏Flが声を発したりしながらさまざまな技法で。「海へIII」はHp伴奏で、「雨の呪文」はさらにCl+Pf+Vibが加わり豊かな響き。「そして、それが風であることを知った」はFl+Hp+Vaで神秘の森。そして「エア」ではFl独奏に戻りゆったり歌う。SPMK 5905984408154 ()