個々のドキュメントの大きさ

ここでいちばん重要なのは、ドキュメントは明確なコンセプトを伝えるものでなければならないという点です。一つの考えを、単にサイズを小さくするというためだけに2つの部分に分割するというのは、あまり良いことではありません。逆に、明らかに別々の考えを、単にドキュメントを大きくするために寄せ集めることも、いいとは言えません。

一つのドキュメントは、脚注のように小さなものの場合もあります。

ドキュメントのサイズには2つの上限があります。一つは、長いドキュメントは転送に時間がかかり 、読者の思考のスピードに合わせて行きつ戻りつすることができなくなるということです。もちろん、これはリンクのスピードによります。

もう一つの制約は、長いドキュメントをスクロールするのは大変だということです。文字端末を使っている読者は、一般に、数画面以上を読むことはできません。多くの場合、彼らは最初の画面に表示されるものだけを読んで、興味がないもののためにスクロールするのはごめんだという感じです。読者はまた、巨大なドキュメントの先頭に取り残されて、おあずけをくらうことになるのです。

グラフィック端末をもつ読者は、普通スクロールバーを使って長いドキュメントをスクロールして読みます。スクロールバーを少しだけ動かしたときは、ドキュメントも少しだけ動いて、もとのウインドウに表示されていた部分の多くはまだ画面に表示されているべきです。これによって読者はドキュメントをざっと読むことができます。もしドキュメントが大きすぎると、スクロールバーをちょっと動かしただけでどこにいるのか分からなくなり、基本的に読むことができなくなるのです。

長いドキュメントの利点は、スクロールバーを使う読者にとっては、中断することなく一気に読むのが容易であるというところです。ドキュメントがそのように書かれていればの話ですが。

さらに、たくさんのリンクを作って(あるいは生成して)、内容が変更されたときにはそれらを最新に保つという苦労がありません。もしリンクを作るのが大変なら、目次ページへのリンク一つだけにしておくのがよいでしょう。ブラウザによっては、「next」「previous」ボタンで、リストに従ってドキュメントを順番に読んでいくことができるものもあります。

(実際は、普通ちょうど1頁分ずつ上下にスクロールすることができるはずですが、これは文字端末を使うのと同じ感じを与えます)

そういうわけで、ドキュメントのサイズに関する大まかなガイドは: