第25集はオラトリオ、カンタータといった声楽付き作品を収めた6枚組。

第25集:オラトリオ
最初の2枚はペーター・マーク(Peter Maag)指揮パドヴァ・ヴェネト室内管(Orchestra da Camera di Padova e del Veneto)のオラトリオ「救われしベトゥーリア」(La Betulia liberata)K.118で、1991-06の録音。よく響くホールでのびのびと演奏している。3-4枚目はローラント・バーダー(Roland Bader)指揮ベルリン大聖堂管による宗教的ジングシュピール「第一戒律の責務」(Die Schuldigkeit des ersten Gebots)K.35。1980年の録音で、やや鮮明さに欠ける。
5枚目はマルティン・ハーゼルベック(Martin Haselböck)指揮ウィーン・アカデミーほかの“フリーメイスンの音楽”。K.471、K.619、K.623、K.429のカンタータ、「フリーメイスンの葬送音楽」K.477の他、フリーメイスン分団で歌うためのリートが4曲収録されている。1981年の録音。ピリオド系の清々しい演奏でナイスだが、最後のK.429「汝に宇宙の魂よ」は、未完の3,4曲目がハーゼルベックが好き放題補作した現代音楽になっていて、滅茶苦茶面白い。6枚目は同じコンビによる「聖墓の音楽」(Grabmusik)K.42と、ヴィルフリート・フィッシャー(Wilfried Fischer)指揮チュ―ビンゲン大学コレギウム・ムジクム管によるカンタータ「悔悟するダヴィデ」(Davidde Penitente)K.469の組み合わせ。前者は1990年、後者は1969年の録音。フィッシャーの方はちょっと古いスタイルの演奏。
()