AppleDouble

 Macintoshのファイルを電子メールで送る場合は、BinHexではなくAppleDoubleという方法を使うことがRFC 1740で推奨されている。これは、Macファイルのデータフォークとリソースフォークを別々のファイル(パート)として扱い、Base64でエンコードしたMIMEのマルチパートとして送るという方法だ。Macintoshでこれを受け取れば、両方のパートから完全なファイルを復元できる。Windowsなど他の機種で受け取ったときは、データフォークに相当するパートだけをデコードする(あるいはリソースフォークも別のファイルとしてデコードする。この場合同じ名前の添付ファイルが2つ現れるが、片方は開いてみても意味不明のものでしかない)。

 AppleDoubleでは、パートヘッダは

Content-Type: multipart/appledouble; boundary=mac-part

のような形になり、この後に2つのパートのデータが続く。

 Macintosh用の新しいメールソフトでは、添付ファイルの形式選択で「Base64」ではなく「MIME-AppleDouble」となっていることもある。同じRFC 1740に記載されているものでAppleSingleという方法も選択肢に含まれることがあるが、これは2つのフォークをまとめてエンコードしてしまうので、Macintosh以外ではうまく扱えない。また、単にMIMEというときは、データフォークだけをBase64でエンコードして添付することが多いようだ。

『プロフェッショナル電子メール』第5章より