ニール・ザスロー(ザスラウ:Neal Zaslaw)の『モーツァルトのシンフォニー ― コンテクスト, 演奏実践, 受容』の邦訳(ISBN:4-487-76191-3)が登場した。原著は1989年の出版で、やや時間が経ってはいるものの、いまだに大いにお世話になっている、基本中の基本だ。ホグウッド/AAMの全集を見てもわかるように、ザスローはモーツァルトの交響曲の概念を大きく拡げているが、この本では98曲に及ぶ作品をSymphonyとして取り上げている。それぞれの作品について(出版当時の)最新の研究に基づく解説が与えられ、さらに同時代の演奏習慣なども詳しく検討されていて、それなりにモーツァルトの交響曲について掘り下げようと思ったら、やはり欠かせない。

ふむ…これはどうしようかな。2分冊で12,000円とはずいぶん高い値段を付けたものだが、日本語版も参照できれば便利そうだし、確保しておかないとすぐ入手困難になりそうだし…。

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