Planet masaka played list 2023-09


  1. * Vn独奏が分散音的な動きでうごめく隙間をアンサンブルが精緻に埋めていく。ステファノ・ジェルヴァゾーニの「ファー・ニエンテ」はCb+17楽器だが独奏は大半が高音域ハーモニクスなどで他の楽器も間歇的に断片を投げ込む感じ。ジョエル=フランソワ・デュランの「影/鏡」はFlが独奏で逆にアンサンブルの重心は低いところから始まる。ブライアン・ファーニホウの歌劇「シャドウタイム」は第6場が収録され語り歌いに複雑な断片が絡まる管弦楽が絡まって混沌とするがアンサンブル版(オリジナル?)は見通しが良い。Wergo WER6854-2
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  2. * 断続的な不協和音の合間にその余韻の上に微分音的だったり空虚なリングトーン(変速調律のHp?)だったりする旋律というか分散和音めいたものが挿入される〈天体の道でのひととき〉。マウリシオ・カーゲルの「オルケストリオン通り」はキッチュな音が騒がしく賑々しく繰り広げるカーニバルという感じか。ルイ・アンドリーセンの「地獄の物語」はダンテの神曲をテキストに女声を加え下降していく和音連打が続いたあと不気味に動き出す。Wergo WER6853-2
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  3. * 11の管弦打Pfによる繊細で変幻自在な音がゆっくりクレッシェンドしながらグリッサンドして急速な動きに受け止められる忍術のような音絵巻。マウロ・ランツァの「夕べの祈りの像」は軋むようにかすかに始まる音が波打ってはおもちゃのような音とともにライブエレクトロニクスで反復され加工されていく。ニコラウス・A・フーバー「キャンバス上の音楽」は5つの日常的な間奏曲だそうで静寂とノイズのような音のジャンクが交互に現れる。ベルント・アロイス・ツィンマーマンの「変容」は映画音楽からの6楽章でジャズ、十二音技法、ルンバなどが組み合わされる。Wergo WER6852-2
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