Planet masaka played list 2023-10


  1. * ジョイスの手紙にある「あらゆる気分と感覚でヴィオラを」なる副題で忍び足でさまざまな技法が張り巡らされる。クリスティアン・ヨスト「モーツァルトの13097番目の日」はVnも加えた重い音楽。ナディア・ヴァッセナ「外なる海」は重く反復される和声の上にVaが自在に動く。デイヴィッド・ヘフティ「カンタービレ」は長いカデンツァから多彩な技巧や微分音で。フェルドマン「わが人生のビオラ第4番」はラウシェンバーグの絵画のように旋律や動機を埋め込むのだと。ホリガー「レチカント」はかなり激しく歪めた導入。ギヤ・カンチェリ「ステュクス」は大仰な合唱付きVa協奏曲。NEOS Music NEOS12313-14
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  2. * Fl+Cl+BCl+Sax+Vn+Va+Vc+Pfに独唱S2TBarBという編成の室内オペラでアルフレッド・ジャリのテキストをミゲル・デスクロトが翻案した台本らしい。音楽だけ聴くと素っ頓狂な音に彩られた田舎芝居という感じ。Columna Musica 1CM0158
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  3. * 大編成オケなのに全体がppp中心で四分音符のクラスターで30に分割され弦がコルレーニョとかスルタストで途切れ途切れに断片を奏でたりする半透明な感じの音楽。「ピエタ」はモーター駆動Vcという奇妙な独奏+アンサンブルでやはり間歇的に即物的とでもいうべき音が発せられる。「灰」はVc+Clが最弱音の特殊奏法で対話するがこの曲は時々大きな音が。。「アグネル」は2ボーイSopと12声合唱+エレクトロニクスでミサ曲のテキストを利用しながらやはりほとんどが最弱音。「スターバト」は4合唱の32声で10部30分近くの大作だがこれもほとんどがppのゆっくりした和声の動きで構成される。Wergo WER6425-2
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  4. * 1976年のアメリカ建国200年に向けてユタを訪れて作曲したのだそうで、鳥の鳴き声から岩の色までを書きとめて発想源にしたという。PfとHrの独奏が長く用いられ協奏曲というより楽章ごとに役割分担するような構成で弦は6-3-3-1(メンバー表では7Vn)。メシアン節が随所に出てくるが冒頭いきなりウインドマシンが唸ったりしてスペクタクルな仕掛けも満載。弦のビブラートが鬱陶しいのが残念だがわざとなんだろうか。Hyperion 00602448800022
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  5. * ゆっくりした最小限の動きの反復が徐々に広がり湖面に枯れ葉が落ちて揺れるたりぶつかったりするように変化していく。Part 26あたりから少し流れが変わるような動きになるがそれも次第に減衰しただ最後に僅かな圧縮された仕草を見せて消える。ぼんやりしていると何事もなかったかのように終わってしまう曲だがこれがいろいろ演奏されているのだな。Hyperion 00602448796615
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  6. * 切れ味良くほどよく硬質でかつころころとした丸みのある音が颯爽と進む。第7番の終楽章は最初聴いたときはやたらぶっ飛ばすと思ったが再聴したらそうでもない。第8番は最初のドルチェの香りが最後まで引き継がれるというか乱暴さがなくしなやか。階下からまたピアノが聞こえるようになってきたので、それを覆うのにちょうどよかった。Hyperion 00602448796806
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  7. * VnとTpがミュートやスルポンでキリキリやり取りするところにBClやVc、打などがもぞもぞと絡みつく地底の秘窟のようなしかし最後は繊細に儚く消えていく。マグヌス・リンドベルイの「ジョイ」はより色彩的でいろんな楽想が雲のように湧いて浮遊する。ヤニス・クセナキスの「タレイン」はぐしゃっと投げ出された音からグリッサンドの軟体動物が出てきて細かく刻まれる音やら春祭のパロディのような軽いリズムやら。ヴィキンタス・バルタカスの「(co)ro(na)」はFl+Cl+Sax+Ob+TpとHr+Vn+Pf+Accrd+打の2群から成るアンサンブルがけたたましく交錯したり静まって漂ったりする。Wergo WER6855-2
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